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家庭用手袋

家庭用手袋は、素材別には大きく分けてゴム製とビニル製の二つとなり、ゴムはさらに天然ゴム製と合成ゴム(ニトリルゴム)製に分かれます。

手袋はさらに素材の厚さによって「厚手」、「中厚手」、「薄手」の3種類に分かれますが、需要の傾向としては年々厚手から中厚手、薄手へとシフトしつつあります。
これは手袋の使用目的の中で、「水が冷たいから」のウェイトが以前に比べ減少し、「手荒れ防止」「手の汚れを防ぐ」が拡大していることが反映しているものと思われます。

今後は、素材開発や技術開発を進めていく過程で、この分類にとらわれない商品が出てくるケースも考えられます。
家庭用手袋の主な用途は、一般的な家事(食器洗い、台所掃除、洗濯、浴槽洗い、トイレ掃除)のほか、洗車、DIY.ガーデニング等の屋外での用途にも広がっています。なお、素材別の主な特徴は次の通りです。

素材 特長 欠点
天然ゴム手袋 柔軟性があり、手の動きにフィットする。低温下でも柔らかく、引き裂きや傷に強い。 油、溶剤に弱い。
ニトリルゴム手袋 油、薬品への耐性が天然ゴムやビニル製に比べ優れている。耐突刺し特性に優れている。 やや柔軟性に欠ける。
ビニル手袋 耐油、耐薬品、耐候性に比較的優れている。 熱、引き裂きに弱い。

家庭用手袋を安心して使用していただくために

当工業会では、家庭用手袋を安全かつ適正に使用していただくために、「家庭用手袋の品質表示要領」を制定し、必要な表示項目と使用上の注意事項を規定し、これの徹底を図っています。

手袋の材質によって異なる特性がお客様にわかるよう、使用上の注意を定めており、その主な内容は次の通りです。

【共通項目】天然ゴム手袋、ビニル手袋、ニトリルゴム手袋

家庭用手袋

【天然ゴム手袋】

【ビニル手袋】

【ニトリル手袋】

【ポリエチレン手袋】

家庭用手袋における手荒れについて

手袋を使用する上での注意としてごく稀に接触性皮膚炎及びアレルギー性接触性皮膚炎で「手荒れ」する場合があります。

注意

使用中に赤み、はれ、痒みなどの症状が現れた場合は、ご使用を中止してください。また、手荒れの症状が継続するならば皮膚科専門医にご相談ください
※上記の症状が現れた場合、軽度であれば緩和対策として、以下のことをお勧めいたします。

緩和対策

手袋による手荒れには、症状により以下のタイプ及び原因が考えられます。

分類

一次刺激性接触性皮膚炎(ICD、Irritant Contact Dermatitis)

原因物質の接触によって皮膚の炎症を誘発する。原因物質の毒性の強さによって、症状の強さが決まる。アレルギーは無関係なので、誰でも起こりうる。

【原因】

手袋内のムレ、植毛パイルの物理的な刺激、手袋加工薬剤で起こる。

【一般的な原因】

アレルギー性接触性皮膚炎(ACD、Allergic Contact Dermatitis)

原因物質に触れると、皮膚の炎症細胞が感作される。次に、またその原因物質に接触することによって、皮膚の炎症細胞が活発に働き湿疹を誘発する。原因物質の毒性の強さと症状の強さは相関しない。アレルギーのある人のみ生じる。

【原因】

手袋のアレルゲンとしては、ラテックスタンパク質、加硫促進剤、可塑剤、熱安定剤などのゴム及び塩化ビニル樹脂の添加剤が関与する。

※ラテックスアレルギー
天然ゴム(天然ゴムラテックス)製品に含まれるタンパク質による即時型アレルギーのことをラテックスアレルギーと言います。
天然ゴム製手袋のご使用により、かゆみ,発赤,じん(蕁)麻しん(疹),むくみ,発熱,呼吸困難,ぜん(喘)息様症状,血圧低下,ショックなどのアレルギー性症状をまれに起こすことがあります。このような症状を起こした場合には,直ちに使用を中止し,医師に相談してください。

当工業会では、皆様によりご安全にご利用いただくことを目指し、家庭用天然ゴム手袋の製造に関し業界内で技術検討会を行う等、アレルギーの原因のひとつと言われているタンパク質の低減に努めております。

【一般的な原因】

≪出典:フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」≫